slowly life 〜読書、美術館巡り、ワイン、コーヒー〜

気ままに日頃考えていることを文章にまとめるブログ。

認知バイアス事典 認知科学① ミュラー・リヤー錯視 ウサギとアヒル図形 ゴムの手錯覚 マガーク効果 サブリミナル効果 吊り橋効果 認知的不協和 気分一致効果 デジャビュ 舌先現象



バイアス事典の内容を自分の中に落とし込むため一つずつ取り上げてまとめる試み。
前回までは論理学からのアプローチ20個をまとめた。


認知バイアス事典 論理学② 藁人形論法 希望的観測 覆面男の誤謬 連言錯誤 前件否定 後件肯定 四個概念の誤謬 信念バイアス 信念の保守主義 常識推論 - slowly life 〜読書、美術館巡り、ワイン、コーヒー〜


今回は認知科学から。
20個あるうちの前半10個を紹介。
割と見聞きしたことのあるものが多かった。



ミュラー・リヤー錯視
同一の長さを持つ線分であっても、それぞれに向きの異なる矢羽根を付けられると、長さが異なって見える錯視図形のこと。


トリックアートなどもこれらの性質を利用している。
3次元の世界における物体の認識が関わっている。
平面な図形の中に、3次元的な奥行きと大きさを瞬時に認識している。



ウサギとアヒル図形
右向きのウサギにも、左向きのアヒルにも見える反転図形。両方を一度に見ることはできない。


我々にとって「見えている」ものとは、目に映る形そのままというよりは、「自分の心が解釈した結果」である。
見方の反転させることの重要性を説いている。
①と合わせて、必ず会社の研修で出てくるやつ。
物事は自分の解釈自体ということを強く胸に刻みたい。



③ゴムの手錯覚
視野から自分の手を隠し、目の前の自分の手とそっくりなゴム製の手を撫でられると、それがまるで自分のてのように感じられる。


複数の感覚からの情報を組み合わせることで、素早く正確に身の回りの物ごとを捉えている。
拡張する自己
自分の身体感覚は自由に拡張可能である。


VR技術を通して、自然災害を体験して防災意識を高める試みも行われているそうだ。
「様々なことを自分のこととして感じ対処することができるようになるかも。」
希望のある、錯覚である。(悪用もされそうだが)



マガーク効果
声と一緒に、その音声とは一致しないような話者の口の動きの映像を見せると、提示された音声とは別の音に聞こえる錯聴のこと。


我々は五感を通して周りの環境を正確に把握していると思いがちだが、体験していることは、全ての感覚を駆使して入手した情報を解釈した結果に過ぎない。



サブリミナル効果
意識できないほどの短い映像や、ごく小さい音量の音声などであっても、それを見聞きした人に知らず知らずのうちに影響が出る現象。


知覚的流暢性誤帰属説
以前見たことがある対象に再び接する際は、たとえそのことを忘れていたとしても比較的スムーズに知覚されること。



吊り橋効果
吊り橋の上など、心拍数の状況が起きやすい状況で異性がそばにいると、そのドキドキを恋愛感情であると勘違いしてしまう効果。


誤帰属
自分で自分の状態を勘違いする現象。


自分の感情は状況に関わっている可能性がある。
感情に振り回されやすい人は冷静な時に一度その時の感情について考えた方がいいのかも知れない。



認知的不協和
自分の本音と実際の行動が矛盾しているなど、自分の中で一致しない複数の意見を同時に抱えている状態。


ブラック企業社員の思考
労働の待遇が過酷であるほど、より仕事が面白いという意見に変容しやすい。
不満や気になることは都度(意識が変容しないうちに)口に出したり日記に記録すると良い。
不満を口に出すのも大事!!



気分一致効果
落ち込んだ時には物事の悪い面ばかり見て、それをよく記憶する。逆に、嬉しい時には良い面ばかり見たり記憶する。


人は自分の今の気分に沿って物事を記憶したり、思い出したり、判断したりする傾向がある。
気分転換を早めに行い、落ち込みループからの脱却を行う必要がある。


私の気分の最大の被害者は夫である。
気分が悪いと夫が飲んで帰ってきた時、家事を全くしない状況に腹を立てて八つ当たりしてしまう。
こういう時は、笑おう。



デジャビュ
実際は一度も体験したことがないはずなのに、すでにどこかで体験したことのように感じる現象。


個人の体験に基づき、証明しにくいためあまり研究が進んでいないような印象を持つ。
私も何度かデジャビュを体験したことがある。
あの不思議な感覚はなんなのだろう。



舌先現象
ある内容をもう少しで思い出せるのに思い出せないという状態のこと。TOT現象ともいう。


思い出せなくても十分時間をかけてば思い出せることが多い。



今回は普段の生活でも言葉にすることの多いバイアスだったと思う。
ミュラーリヤー錯視など、名前を知らなかったけど、知ってるバイアスもあった。
会話の中で、認知バイアスに落ちいっている状況をサクッと説明できたら、かっこいいかも!