slowly life 〜読書、美術館巡り、ワイン、コーヒー〜

気ままに日頃考えていることを文章にまとめるブログ。

認知バイアス事典 論理学② 藁人形論法 希望的観測 覆面男の誤謬 連言錯誤 前件否定 後件肯定 四個概念の誤謬 信念バイアス 信念の保守主義 常識推論



前回の続き。
認知バイアス事典 論理学① 二文法の誤謬 ソリテス・パラドックス 多義の誤謬 循環論法 滑りやすい坂論法 早まった一般化 チェリー・ピッキング ギャンブラーの誤謬 対人論法 お前だって論法 - slowly life 〜読書、美術館巡り、ワイン、コーヒー〜
論理学の分野から10個!



藁人形論法
相手の主張を単純化したり、極端にするような操作をし、その歪めた主張に反論すること。


本文の例がとてもわかりやすく我が家でもよくこの手の会話が続いている。


妻:もういい加減、タバコをやめてよ! 子供が副流煙を吸うかもしれないんだから。お金ももったいないし。
 夫:いいじゃないか。たいして贅沢してないんだし。小遣いの範囲で少しくらい嗜好品に金を使ったっていいだろ! お前が毎日飲んでるスタバのコーヒーもやめられるのか?


夫は妻の主張を「嗜好品はすべてよくない」という主張に勝手にすり替え、妻を非難しタバコを吸うことを正当化している。
「そんなこと言ってないよ、論点がずれてるよ」と指摘して、議論を本題に戻せばいい。


不毛な夫婦喧嘩を減らすために…気をつけます。



希望的観測
好ましい結果が起こることを、好ましくない結果が起こることより、期待すること。


かなり使っている。
一見ポジティブな発言なんだけど、何も解決していない。
「何の客観的なデータもありませんよね。結局、主観に過ぎないのではないでしょうか」
ひろゆき的な発言をしてしまったら相手との関係性も崩れてしまう可能性もある。


希望的観測+熱意+責任
ビジネスの世界では評価されるポイントにもなる。
絶望的観測ばかり持っている人は失敗しない代わりに挑戦もしない。
どちらが良いか? バランスか?


自分自身で置き換えると、9年後にフクロウのいるカフェを開きたいと思っているが、なんとなくうまく行きそうだなと妄想することがある。
そこに夫がうまく行かない要素を何個も列挙していく。
夫の意見があるから私は踏みとどまれてるんだろうな。
少しずつ勉強中。



覆面男の誤謬
置き換えについての知識不足によって生じてしまう誤謬。


本書の説明を読んでもあまりピンとこなくて、他の事例がないかググった。
一番上に上がったこのブログの例題が確かになと思った。
知っておきたい誤謬6: Masked man fallacy(覆面男の誤謬) - Life is Beautiful


「神が存在することを示す確たる根拠のひとつは、私の中に存在することである」
(前者は事実的問題、後者は認識的問題)
認識≠事実


いや、それでもよくわからないかも。
上で紹介したブログ読んで理解してください。



連言錯誤
「AかつB」と単に「A」(あるいは「B」)の選択肢が提示されたとき、単に「A」(あるいは「B」)である確率より、「AかつB」である確率のほうが高いと判断してしまうこと。


リンダ問題
リンダは31歳で独身。素直な物言いをし、非常に聡明な女性です。大学では哲学を専攻していました。学生時代には、差別や社会正義といった問題に深く関心を持ち、反核デモにも参加した経験があります。


①彼女は銀行員だ。
②彼女は銀行員で、フェミニスト運動に参加している。


状況として①の方が正しい確率が高いのにほとんどの人が②を選ぶそうだ。


物や人物に対して誤った評価をしやすくなる。
気になっている高性能のパソコンに対して誰かが高い評価をしていたら、高性能で使いやすいパソコンと勝手に脳が置き換えて期待してしまう。と言う事例もある。


これは人への評価にも影響される錯誤である。
逆に自身も誰かに誤解されてる可能性もあることに気をつけたい。



前件否定
「もしAならば、Bである」→「Aではない」→「したがって、Bではない」の形をした推論に関する誤謬。


山田くんは旧帝大出。鈴木くんは地元の国立出。
採用するならどっち?
旧帝大に出ている山田くんの方が優秀そうだ。


構造的に
旧帝大(A)ならば優秀(B)
鈴木くんは旧帝大(A)ではない。
したがって優秀(B)ではない。


雑な判断である。
学歴での評価は、自分もしがち。。。
気をつけたい。



後件肯定
「もし、Aならば、Bである」→「Bである」→「したがって、Aである」の形をした推論に関する誤謬。


インフルエンザAにかかると高熱Bになる。
高熱が出ている。B
インフルエンザに違いない!A


体調が悪い時、結構これしがちだし、病院に来院される患者さんにもこのような決めつけを勝手にする人が多い。(やれやれ)
誘導推論に惑わされない様に。
分解して考えなくてはいけないな。



四個概念の誤謬
三段論法で用いられる3つの概念に4つ目を加えることで、生じてしまう誤謬。


日常の生活に潜んでいると言われているが例がなかなか思いつかない。
出会えたら更新したい。


対策として、概念の数を数えることで、何かしらの落とし穴がある可能性を疑えるようになる。



信念バイアス
結論に着目した際、その結果をもっともらしく感じるか否かが、論理的な判断をしようとする場合にも影響を与えてしまうこと。


これは結構身に染みるバイアス
例)ブラック企業文化に染まるにつれて、そのルールを疑わなくなってしまう状態。


本文の最後に、このバイアスは信用できる時もあると書いている。
何かを成し遂げ成功する人の中には、論理的に破綻している行動でも、信念だけで推し進めてる人がいる。
自分がそう言う人にはなり得ないと薄々気づいているので、ちゃんと考え相談したいなと思う所存。



信念の保守主義
情報が与えられても即座に十分に信念を更新することができない。


「頑固な人」で夫や父思い浮かべた。
信念ガチガチ系だ。
だが、信念の改訂は緩やかに進行することもある
長い年月をかけて付き合っていくとで丸くなって私の意見も受け入れているなと感じることも。
前向きに捉えようと思った。



常識推論
人間が日常生活の中で行なっている推論


「だいたいいつもこうである」という推論の元、生活、仕事をしている。
上司への報告、いつもの様に軽い説明でって思った時に限って、色々聞かれたりとか。
夫はブラックコーヒーをいつも飲んでるから出したら、今日はミルクを入れたい気分だと言われたりとか。
こういう時違和感を感じて気分を害する時もあるが、ああ、今日はそう言う気分なのねと流せたらどれだけいいか。


この推論は日々の中、無意識に何100回と行なっているので、意識して全ての自分の推論を疑うことは難しいだろう。
ただ、思考の積み重ねで少しずつ変わっていけたらいいなぁと言う期待も。



論理20個終わった!