slowly life 〜読書、美術館巡り、ワイン、コーヒー〜

気ままに日頃考えていることを文章にまとめるブログ。

山梨県立美術館 テルマエ展 コレクション・ミレー

初めて電車で行った甲府。
八王子から特急を乗ろうとしたが、席もなかった上、間違えて、特急富士回遊行きの車両に乗ってしまって、大月で降りて、鈍行で甲府まで行った。(特急券代返せ・・・)
旅に間違えはつきもの。


甲府駅を降りて、山梨県立美術館の行き方を検索。
バスの便が30分に1回しか無い?!
他、途中まで乗って15分歩かされるルートしかない。
電車の乗り間違えで時間がロスしてしまったこともあり、タクシーを選択。
1600円ほどで美術館に着いた。


どの美術館に行っても、敷地の広さに圧倒される。
芸術の森公園には、たくさんの彫像やモニュメントがある。
芸術の森公園 | 美術館について | 山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART
おそらく目玉なのだろう。
りんごのオブジェ。
こんな記事発見。
asahi.com:リンゴ1個、8400万円? - コミミ口コミ


甲府市出身ニューヨーク在住の美術作家佐藤正明
「ザ ビッグ・アップルNo.45」

りんごのバックには富士山が。

そんなことに気づかず富士山なしの写真を撮った←


テルマエ展
漫画「テルマエロマエ」で有名になったと思うが、テルマエとは、古代ローマで盛んになった、公共浴場のことである。
古代ローマ(1世紀から3世紀くらい)で使用されていた物品が展示されている。
また、日本の入浴文化についての展示もあった。

基本的に、こういう展覧会を選択して見ることがないため、新鮮だった。


頭の中、ワインモードの私は、古代のワインにまつわる物に目がゆく。

輸送用のアンフォラという土器。

当時の高級ワインも気になるところ。

現在でもその土地でワインは造られている。


葡萄を収穫するキューピッド

当時はフレスコ絵画と呼ばれる特殊な技法を用いて絵を描いている。

フレスコは、まず壁に漆喰を塗り、その漆喰がまだ「フレスコ(新鮮)」である状態で、つまり生乾きの間に水または石灰水で溶いた顔料で描く。

やり直しがきかない。

フレスコ - Wikipedia



ミレー展
写真撮影ができないため、ここに画像を貼って紹介できないのは残念だが、是非サイトでミレーの作品を見てほしい。
ジャン=フランソワ・ミレー|主な収蔵作品|コレクション | 山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART


ジャン=フランソワ・ミレー
1814-1875
フランス ノルマンディー地方 グリュシー出身
バルビゾン派の画家
バルビゾン派とは
1830年から1870年頃にかけて、フランスで発生した絵画の一派である。
フランスのバルビゾン村やその周辺に画家が滞在や居住し、自然主義的な風景画や農民画を写実的に描いた。
1830年派とも呼ばれる。
バルビゾン派 - Wikipedia
他の画家の名前を見たけど、ピンとこない。


記念に購入したしおり
「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」
ミレーのことを紹介したアニメに出てきた羊が印象的だったので、この絵を気に入った。





ミレーの絵は全体的に色彩が暗い。
農村というものを美化せず、ありのままを書いているからなのかもしれない。
初期、暗い農民達の絵から、当時の貧しい暮らしに対する社会批判を描いていると酷評されていたそうだ。
ただ、少しずつ評価が変わってきたようだ。
日本でミレーが有名になったのは、岩波書店のシンボルマークとして使われているからかもしれない。
「種まく人」のマークについて - 岩波書店
農民の多かった日本では、ミレーの描く、農業風景の絵に親近感を抱いたのかもしれない。


今回の私の甲府旅行のテーマは、「農業」だなっと感じた。
別の記事でも述べているが、私は農家の娘(正しく言えば農家の孫)である。
従事したことはないけど、農業に対しては多大な尊敬の念を抱いている。
それらに想いを馳せることができた。



今回出会った芸術家


米倉壽仁(よねくら ひさひと) 
1905年〜1994年 山梨県甲府市出身
日本のシュルレアリスムを代表する画家
東京で福沢一郎など前衛画家が集まる「独立美術協会」に参加し、その後、シュルレアリスム画家たちが多く集まった「創紀美術協会」、「美術文化協会」の創立メンバーとなった。戦後は東京で「サロン・ド・ジュワン」を結成、郷里の山梨においても「山梨美術協会」など絵画団体の発展に寄与した。


ヨーロッパの危機|日本の近現代美術|主な収蔵作品|コレクション | 山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART


米倉壽仁展 透明ナ歳月 詩情(ポエジイ)のシュルレアリスム画家 | 展覧会・イベント | 山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART


こちらのポストカードを購入。
ジャン・コクトオの「夜曲」による 1979年(原画1931年)




久里洋二(くり ようじ)
1928年〜
アニメーション作家、イラストレーター
福井県鯖江市出身



福沢一郎

1898-1992年

ロビーに飾ってあった大きな絵。

フクロウが描かれているところがポイント。

すでに紹介した米倉氏とも関わりのある画家。

シュルレアリスム絵画の影響を受けている。





地方の美術館巡りはとても楽しい。

その土地に関わる日本の画家達が沢山紹介されるため勉強になる。

また、今後も、いつもは行くことのない内容の展覧会にすすんで行きたいと思った!