ABSTRACTION アーティゾン美術館
2023/8/13
アーティゾン美術館で開催されているABSTRACTION を鑑賞しました。
ABSTRACTIONとは抽象という意味。
「抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」
という副題がつけられている展覧会。
それぞれの意味をおさえておきましょう。
フォーヴィスム
野獣派。20世紀初頭の絵画運動の名称。
ルネサンス以降の伝統である写実主義とは決別し、目に映る色彩ではなく、心が感じる色彩を表現した。
1905年、パリで開催された展覧会サロン・ドートンヌに出品された一群の作品の、原色を多用した強烈な色彩と、激しいタッチを見た批評家ルイ・ボークセルが「あたかも野獣の檻の中にいるようだ」と評したことから命名された。
運動の中心人物の1人は、有名な画家、マティスです。
当時の絵は色がベタベタと塗られた印象で、立体感が感じられないです(個人感覚)。
同時期に上野の東京都美術館でも展覧会が開催されており、見に行きました。
キュピズム
「立体派。20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向である。それまでの具象絵画が一つの視点に基づいて描かれていたのに対し、いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収めた。」
ゴツゴツした印象を持つ、ピカソの絵有名ですね。
ルネサンス以降
ルネサンス期は、一般的に14〜16世紀の時期を指します。
人物画や、宗教画、風景画が多い印象を持っています。
展示されているアートたち
19世紀末から現代に至るまで、時系列に沿って、様々な抽象的な作品が紹介されています。
フォーヴィスム、キュビスムなどの美術は、19世紀末から第一次世界大戦が勃発するまでの間、平和と豊かさの満ちた時代に誕生しました。
その後その波は日本にも流れて、様々な芸術作品が生み出されています。
(サイト内の紹介文引用)
<作品の紹介>
抽象絵画は難解というイメージがあると思いますが、私も難解だと思います。
絵画の本当の価値を理解するためには作者のことや時代背景を知らなければ、ただ感覚的に、好き・嫌いという評価のみで作品を見てしまい、深められないなぁと思っています。
膨大な数の作品の中で、私が気になると思った数点をここで紹介したいと思います。
アンドレ・ドラン
1880年6月10日 - 1954年9月8日
フランスの画家。フォーヴィズム。キュビズム風の作品もある。
女の頭部 1905年
マティス展をみてから、フォーヴィスムの画家たちの作品に興味があります。
女性の特徴も捉えられていて、めちゃくちゃうまいなぁってのが第一印象として持った感想です。
人の顔を描く上で、本来なら、緑色など使うはずないですし、当時、こういう画風をみて、新しくてすごいと感じる気持ちはわかります。
アルベール・グレース
1881年12月8日-1953年6月23日
フランスの画家。キュビズム。
オランダの前衛運動デ・ステイルのメンバーとしても活動。
多くの理論書を書いており、バウハウスの創設に影響を与えている。
(バウハウスとは、1919年、ドイツのヴァイマールに設立された、総合的造形教育機関。)
手袋をした女 1922年
幾何学的図形のように構成されている絵。
ぱっと見、手袋がどれかよくわからないですね。
計算され尽くした感じ。
コレクションハイライト: | アーティゾン美術館
ジョージア・オキーフ
1887年11月15日 - 1986年3月6日
アメリカの画家。
70年にも及ぶ長い画歴のなかで、ほとんど風景、花、そして動物の骨だけをテーマとして描きつづけた。
アメリカで抽象画を描いた最初期の画家。
オータム・リーフⅡ 1927年
1922-1931年に落ち葉の絵をよく描いていたようです。
特に秋の紅葉が好きだったようです。
力強い絵。
赤色だからもあるけど燃えるような葉っぱ
日本の抽象画を描く画家たちの作品も多く展示していました。
堂本尚郎
1928年3月2日 - 2013年10月4日
芸術家を輩出する一族に生まれた。
1952年日本画から油彩画へ転向。
1955年、27歳でパリに渡り、台頭しつつあったアンフォルメルの運動に身を投じた。
アンフォルメル運動
1940年代半ばから1950年代にかけてフランスを中心としたヨーロッパ各地に現れた、激しい抽象絵画を中心とした美術の動向をあらわした言葉である。
同時期のアメリカ合衆国におけるアクション・ペインティングなど抽象表現主義の運動に相当する。
集中する力 1958年
心の内面がうねりのように表現されているような
でかい絵で迫力あり
何色も重ねられ立体感あり
女性画家2人を紹介します。
メモとして、今後もっと作品を見て知っていきたいアーティストとしてここに記録しておきます。
View Water A Leaf 2022 2023 津上みゆき
色彩が綺麗だなぁ
タイトルにあるように、水や葉っぱを感じられる。
抽象画は理解しようとする姿勢がないと楽しめないと思います。
ただ、デザイン、ファッションとしてかっこいいという理由で、好きという人もいると思います。
私は学生の頃から現代美術が好きと言ってきたのですが、どこが好きなのか、あまり言葉で説明できないです。
結局、表面的な部分、なんとなくかっこいいから好きなんだと思いますが、そこから一歩進んで、時代背景と作者の生い立ちなどの情報を頭に入れて作品を見るという方法を取り入れて行きたいと思うようになりました。
感覚的に美術を鑑賞するのはいいですが、感情に頼りすぎると、自分の好きなものしか好きにならない気がします。
意味がわからんけど調べたいという作品をひとつ選び、きちんと向き合うことを今後もしたいと思います。
しかし、今回は、たくさんの作品、アーティストがいすぎて、まとまらなかったです。
鑑賞中も頭の中、飽和状態。
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