slowly life 〜読書、美術館巡り、ワイン、コーヒー〜

気ままに日頃考えていることを文章にまとめるブログ。

広島市現代美術館 コレクション展 2023年11月

長い期間改修工事を行なっていた、大好きな美術館。
広島市現代美術館
2023年4月より再開。
11月、帰省の際に久しぶりに行ってみた。



【レポート】広島市現代美術館リニューアルオープン! | Hiroshima Art Scene


まずはコレクション展を観覧。
懐かしい作品ばかり。
それぞれ記憶に残っているのだが、作者やタイトルを意識したことがなかった。
一つずつ確認しながら鑑賞した。


イヴクライン
ブルーのヴィーナス


1928年4月28日 フランス ニース
1962年6月6日没
モノクロニズム(単色の作品を制作)を代表する画家




どっちがオリジナル?!



上の写真は横尾忠則が描いたY字路シリーズ「芸術と平和」


下の写真は加藤立「I am a museum」 2019年
複製画を背負って比治山公園を歩いて動画撮影した時のものである。
このY字路は広島市現代美術館へ行く途中の道である。

今回初めて知ったアーティスト
要チェック!!
RYU KATO 加藤立




The Man   草間彌生 1923年〜


“草間彌生は元々、長野の保守的な旧家で生まれ育ち、幼いころから「セックスは汚いもの」と教え込まれていたとのこと。そうした影響により、成長後、男根への恐怖心や嫌悪感を抱くようになってしまい、それを克服するために、自らのアート作品で取り上げたというエピソードが語られている。”


女子なら思春期など、男性器に対して嫌悪感を抱くことはあるだろう。
青春時代真っ只中の高校生の時、草間彌生作品に惹かれた記憶がある。



晴玉 青木野枝 1958年〜


“80年代の活動当初から鉄という素材に魅了され、工業用の鉄板をパーツに溶断し、溶接して組み上げるシンプルな作業を繰り返すことで完成する作品を制作。それらは素材本来の硬質感や重量感、さらには彫刻=塊という概念からも解放され、作品の置かれた空間を劇的に変化させる。展示空間や作品の置かれる場を注意深く観察し、広くそこに存在するもの、さらには見るものさえをも作品の一部として取り込み、インスタレーションとも一線を画した独自の世界を構築する。”
ANOMALY


何度も見てきたけどタイトルも作者も意識したことがなかった。
彫刻作品は目につきやすく記憶にも残りやすいけど、私は今までそこまで興味を持っていなかった。
もう少し目を向けたいという気にさせられた。



水鏡 ドーム 若林奮(いさむ) 1936-2003


鉄が酸化していくことを生かした作品。
若林さんをはじめ、広島の原爆投下に関する作品が多く展示されていた。
広島にゆかりの無さそうなアーティストが制作していることも多い。




他にも比治山公園全体にたくさんの彫刻作品が点在している。
それらを紹介したいという思いからか、野外彫刻マップというものが用意されている。
美術館入り口に置いてあるのでぜひ手に取って、全ての作品を見つけて地図にステッカーを貼っていただきたい。


今まで気にも留めなかった作品。
作者やタイトルを意識することで見えてこなかったことに気づくことができた。

今回一番の糧は、身の回りの彫刻に目を留めようと思ったこと。

どの作品にも作者がいてタイトルもある。

生活の中に何食わぬ顔で置かれている彫像、

どうしてここに置かれるようになったのかなど考えながら鑑賞していきたいと思った。